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口が渇く

ドライマウスって言葉、聞いたことあります?

こないだテレビで、薬の飲みすぎでそうなるって、やっていました。
ドライマウスになると、どんな事で困るんですか?

食べ物が飲み込みになどの困る症状もあるけど、それ以外のことも困るんです。
口が渇く、つまり唾液(だえき)が出ないと、お口の中の自浄作用が落ちたり、唾液の中の免疫力UP成分が減っちゃったりします。唾液、つまりよだれって実は、スゴイんですよ。

え~知らなかった!
でも、どうしたら自分がドライマウスかどうか?
が分かるんですか?

ドライマウスチェックリストがあるから、一緒に見てみましょう。

 

 

ドライマウスチェックリスト

お口が渇くことを「ドライマウス」といいます。

具体的な症状としては、下記の通りです。

 

食事中によく水やお茶を飲む

パンやおせんべいなど乾いた物が食べにくい

味覚が変わった

味がよくわからない

目や鼻が乾きやすい

しゃべる時に、舌がうまく動かず、話しがもつれる

虫⻭や⻭周病になりやすい

日中にノドの乾きをよく感じる

夜間、喉が渇いて起きてしまい、水を飲む

口内炎や唇のひび割れがよく起こる

舌が痛い

口の中がヒリヒリ痛い

口で息をしている

 

上のチェック表に、当てはまるものがあったでしょうか?

当てはまるものが多ければ多いほど、ドライマウスの可能性が高くなります。
ドライマウスは、歯医者さんで検査・診断・治療できます!

 

また、唾液(だえき:よだれの事)には、体にとって様々な有益な機能が備わっています。
ドライマウスは単に口が渇くだけでなく、免疫機能が低下したり、体のさまざまな障害の元になることもわかってきました。

ドライマウスが治ることで食事がおいしくなり、健康状態がよくなることも多く見受けられます。

 

ドライマウスの原因って?

1.加齢による複合的な原因

以前は、加齢で唾液腺が萎縮するという知見でしたが、最近そういった要因ではなく高齢者ゆえの「複合的な原因」だということが分かってきました。

噛まないことで、唾液が出にくくなります。

口渇症状のある糖尿病やシェーグレン症候群などの疾患も原因のひとつですし、さらには高血圧、精神疾患などで処方される薬の中に口渇の副作用のあるものもあります。

また、ストレスもドライマウスを助長させます。

 

2.シェーグレン症候群

日本に約50万人の患者さんがいるといわれ、40~60歳の中年女性に好発し、男女差は圧倒的に女性に多く発症します。
主な症状は、目、口、膣の乾燥で、関節リウマチを伴う場合もあります。

自己免疫疾患のひとつで唾液腺が破壊されることで口が乾くようになります。

治療は、飲水やうがいをすることが望ましいのですが、飲水の効果は短時間なので、人工唾液 サリベート)や保湿成分が入ったジェルなどが用いられます。

また、唾液を出しやすくするお薬も処方します。

 

3.生活習慣(よく噛まない、口の周りの筋肉が衰えている)

噛むことによって、唾液腺が刺激され、唾液が出るので、咀嚼(そしゃく:かむこと)に耐えうる、お口の環境があることが大事です。
「入れ歯が合わない」「歯がグラグラしている」「抜けたままのところがある」
そんな場合は、まず歯医者さんで噛める環境を整えることが先決です。

 

4.薬の副作用

「薬を飲み始めて、急に口が渇くようになった」という人は、薬が原因の可能性があります。

また、複数の診療科にかかって同じ効果の薬をもらって過剰に飲んでいるケースもあります。

内科医と連携して、処方中の薬を減らすことを検討します

具体的には、降圧剤、花粉症の薬、睡眠薬、精神安定剤(抗不安薬)、抗アレルギー剤(抗ヒスタミン剤など)、風邪薬(消化酵素剤など)、頻尿を抑える薬(抗コリン剤)、胃酸を抑える薬(H2ブロッカーやプロトポンプ阻害剤)、不整脈の薬、骨粗しょう症の薬、免疫抑制剤、抗がん剤の薬などです。

 

5.ストレス(精神的な要因)

「固唾(かたず)を飲む」という言葉があるように緊張するとノドが渇く経験は、誰しもしたことがあると思います。
唾液の分泌は、自律神経に支配されていて交感神経優位(緊張時、ストレス時、戦闘モード)になると唾液分泌量は減り、また分泌される唾液もネバネバしています
が、逆に副交感神経優位(リラックス時)になると、さらさら唾液が多く分泌されます。
常にストレスで緊張状態だとドライマウスになります。

 

6.水分の摂取量が少ない

トイレに行く回数を減らしたくて、水分を控えている方がいらっしゃいます。

人は、1日 2〜3 リットルの水分を必要とします。

唾液の99%は水なので、必要な水分は取っていただくことが大事です。

 

7.口呼吸

鼻をつまんで口で10回呼吸すると、口が渇くことが実感できます。

口で息をすることで、口の中の水分が逃げていき、ドライマウスを引き起こします。

 

8.お茶やコーヒーの飲みすぎ

お茶やコーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があるので、飲みすぎは口の渇き、ドライマウスを引き起こします。

 

唾液ってスゴイんです

唾液は「ただの水」ではありません。

唾液は、私たちが生きていく上で「必要不可欠」なものなのです。

 

・1日に1〜1.5 リットル出る
・唾液の分泌量は、安静時と刺激時でも違う
・睡眠中にはほとんど分泌されない
・人間も動物も、唾液が出なくなったとき死を迎える(赤ちゃんはよだれがいっぱいですが、死期の近づいている人の口の中は乾燥している)

 

こんなにイッパイ!唾液の役割とは?

 

1.自浄作用

唾液は、お口の中の汚れを洗い流す作用があります。
自浄作用が落ちると、細菌が繁殖し、虫歯や歯周病になりやすくなり、口臭がきつくなります。

 

2.免疫力を保つ

唾液に含まれるリゾチームは、免疫力を高める抗菌作用を持った酵素です。

(涙や汗、リンパ腺、鼻粘液、肝臓、腸管などに広く分布)
また、唾液の中のネバネバ物質であるムチンは、菌を凝集させ菌塊として口の内から排出する働きをします。
他にも、ラクトフェリン、ペルオキシターゼ、IgAなどの殺菌物質も含まれています。

 

3.食塊(しょくかい)を形成する

パンやスナック菓子などのパサパサしているものは、そのまま飲み込めません。

噛んで唾液を出し、唾液の中のムチンを利用し飲み込みやすい泥団子のような塊=食塊にすることで飲み込めるのです。
また、口の中でバラバラになってしまうご飯粒も、唾液の中のネバネバ物質とよく混ぜて、喉のあたり(咽頭部)で1つの塊にして飲み込みやすくしています。

 

4.嚥下(えんげ:飲み込むこと)しやすくする

摂食嚥下(せっしょくえんげ)とは、「食べる仕組み」で、目で確認→噛んで形を整える→舌でノド・食道・胃へ送る、という一連の作業を指します。

 流しそうめんがうまく流れるように、食塊を胃まで無事に送り届けるのも、唾液の大事な役割です。

 

5.口腔内の粘膜の保護

お口の中には、硬い歯とやわらかい粘膜が同居しているのに口の中が傷つきません。

せんべいを噛んで、とがった部分が口の中にあたって痛くありません。
それは、唾液がお口を潤しているからです。
ここでもムチンが潤滑油として活躍します。

 

6.消化を助ける

口は最初の消化器官です。
「アミラーゼ」という酵素が炭水化物を分解して、消化を助けます。

 

7.味覚を感じる

唾液がなければ、味を感じることは出来ません。

味覚には、味わいを楽しむ役割だけでなく、「食べ物が安全なのか?」を一瞬で判断する大切な役割もあります。

極端にすっぱいもの、苦いものを口に含んだとき「ペッ」と反射的に吐き出す仕組みは、味覚が毒物と判断し、反射的に大量の水のような唾液を無意識のうちに出すから出来る技です。

 

8.細菌の活動を抑える環境を整える(中和作用・緩衝作用)

通常の口腔内は中性(ph6.8~7.0)を保っています。

糖分を取るとPHは酸性に傾き、pH5.5以下になるとエナメル質を酸によって容易に溶かします。
phが酸性に傾いた環境を中和させる機能のことを「ph緩衝作用」といいます。

※ステファンカーブ(下記図参照)

食後すぐに酸性へと傾きますが、唾液により中和されるため食後30~40分程度で、元の状態まで回復します。

phが回復しない間に間食が多くなるとphも酸性に傾いたまま推移するため虫歯が発生しやすくなります。

出典:伊藤ハム健康保険組合>むし歯ってなんだろう

 

9.歯の保護と虫歯予防(再石灰化)

歯の成分はカルシウムが多いので、酸に対して弱く、酸性の状態が長く続くと歯の成分が溶け出し虫歯の原因となります。これを「脱灰(だっかい)」といいます。
唾液には、脱灰した歯を再石灰化して、初期虫歯を治す役割も持っています。

 

10.パロチン

「若返りホルモン」といわれ、緒方洪庵の孫、緒方知三郎が発見したホルモンです。
成⻑ホルモンの一種で、体を若々しく保つ機能・骨や歯の再石灰化・新陳代謝を促すなどのアンチエイジング効果があります。

 

マメ知識:唾液は天然の殺菌消毒薬

NGF(nerve growth factor)とEGF(epidermal growth factor)が顎下腺から単離されたことは有名ですが、簡単に言うと神経や上皮を修復、成長させる因子が唾液中にあるのです。例えば、料理中にうっかり包丁で指を切って出血したらとっさに指をなめる・・・これは、唾液中に傷を治す力があることを、本能的に知っているからなのです。

動物が傷を負うと、しきりに傷を舐めまわしているのも、そういうことなのです。

さながら唾液は「天然の殺菌消毒薬」といったところでしょうか。

 

唾液ってどこから出るの?

唾液がどこから出ているか?を考えたことはありますか?
唾液腺には大まかに分けて大唾液腺と小唾液腺があり、さらに細かく分かれています。

 

大唾液腺(だいだえきせん)

大唾液腺は3つあります。

1.耳下腺(じかせん):サラサラした唾液を出します。

2.顎下腺(がっかせん):サラサラとネバネバの唾液を出す混合腺で、すこし粘度のある唾液を出します。

3.舌下腺(ぜっかせん):サラサラとネバネバの唾液を出す混合腺ですが、ネバネバの割合が高いです。

 

小唾液腺(しょうだえきせん)

歯と歯肉以外の粘膜のいたるところに存在しているのが小唾液腺で、下記のものがあります。

1.口唇腺(こうしんせん)
唇をめくると、水滴上の唾液が見えることがあります。
これが、口唇腺からでた唾液で、唇の粘膜から唾液の出口があります。

2.口蓋腺(こうがいせん):口蓋とは口の中の上アゴで、そこの粘膜にも唾液腺があります。

3.頬腺(ほうせん):頬にある唾液腺です。

4.前舌腺(ぜんぜつせん):舌尖(ぜっせん)、つまり舌の先の下にあります。

5.エブネル腺:有郭乳頭(舌の奥にあるブツブツ)と葉状乳頭(下の付け根の脇)の間にあります。

 

食事の際、唾液ってどこから出ているのか?をチョット意識してみるだけでも、唾液への理解が深まります。

 

ドライマウスの診断・治療ってどこですれば良いの?=歯医者さんです

 

下記のような診断・治療をします。

 

診断

問診後、唾液検査を検査します。(安静時唾液:15分で1.5ml、刺激時唾液<ガムを噛んで検査します>:10分で10ml)
目・口・膣など複数部位が乾燥している場合、シェーグレン症候群かどうか血液検査をします。

 

治療

・シェーグレン症候群の場合:薬を処方します。

・シェーグレン症候群ではない場合:漢方を処方します。

・糖尿病や腎臓病など内科的な治療は、担当科で行います。

・薬の副作用の場合:内科医と連携して可能な限り薬を変える・減らすようにします。

・咀嚼(そしゃく)が出来ない場合:虫歯や歯周病等の治療をします。または義歯やインプラント、ブリッジにより噛める態勢を作ります。

・対症療法:人工唾液や保湿効果のあるジェルを用います。

・その他おすすめ治療:唾液腺マッサージや唾液がよく出る噛み応えのある食事にします。

 

解決のヒント~唾液腺マッサージ

食事前の「唾液腺マッサージ」がお勧めです。ぜひお試しください。

 

唾液腺マッサージのやり方

1)耳の前方にある「耳下腺」(じかせん)

耳の前方部分の皮膚に手の平を置き、後から前へむかって10回ほど回します。

2)顎の後方にある「顎下腺」(がっかせん)

親指をアゴのすぐ下方で骨の内側のやわらかい部分にあて、後ろの方からアゴの中程まで5カ所くらいを順番に各5回ずつ押します。

3)アゴの前方にある「舌下腺」(ぜっかせん)

前方の顎の骨の内側を、両手の親指で顎の下から上へ押します。

出典:はじめよう口腔ケア 口腔ケアで健康な生活をめざそう(2)

 

ドライマウスQ&A

Q.ドライマウスってなんですか?

ドライマウスとは、日本語で「口腔乾燥症」で、唾液の分泌が低下して口が乾いている症状を言います。

 

Q.口臭はドライマウスが原因ですか?

口臭とドライマウスは密接な関係があります。

唾液が出ないと自浄性が失われるばかりでなく、免疫力が落ちる為、口の中の細菌が増え、口臭が強くなります。

 

Q.口が乾燥すると、虫歯や歯周病になりやすいのですか?

唾液が減って口が渇くと、食べかすやバイ菌が流されずに口内に残りますし、唾液の中にある抗菌物質が少なくなるため、バイ菌が増えていきます。
このような状態が虫歯や歯周病にも悪影響を及ぼします。

 

Q.薬を飲むと口が渇きます。ドライマウスでしょうか?

その薬をのまなければ口が渇かなければ、薬剤性(副作用)のドライマウスであると考えられます。

 

 

Q.ドライマウスの治療はどこでするのでしょうか?

当院で行っております。
気になることがありましたら、お気軽にお尋ねください。

 

Q.ドライマウスの検査は、どんなことをするのですか?

「何もしていない時(安静時唾液)」と「ガムを噛んでいる時(刺激時唾液)」にどれくらい唾液が分泌されるか?を測ります。
口だけでなく、目や膣などが乾燥しているかどうかも併せて問診し、診断をします。

 

Q.緊張で口が渇くのですがドライマウスでしょうか?

一時的な緊張で口が渇くことは問題ありませんが、常にストレスがあることで、常に口が渇くようになります。
ドライマウスは、「現代病」とも言われ、若い方でもこのような症状で来院される方がいらっしゃいます。

 

Q.舌に痛みを感じますが、ドライマウスなのでしょうか?

カンジダの感染や口内炎もありますが、ドライマウスも疑われます。
舌の痛みとドライマウスが同時に起こる場合は、カンジダ症の可能性もあります。

Q.口で呼吸しているので口が渇くのですが、ドライマウスなのでしょうか?

口で息をすると、口が渇きます。(口呼吸)
本来、「口」は呼吸のための器官ではありません。
「鼻」が「呼吸のための器官」ですので、鼻呼吸にするように意識しましょう。

 

Q.介護をしている母の口の中がカラカラですが、ドライマウスですか?

複合的な理由から、高齢になると口の中が乾く傾向が強くなります。
唾液の分泌が少ないことで免疫力が下がり、肺炎を引きこす一因にもなります。

「お口のケア」は、「全身の健康回復」に直結します。
また、当院は訪問歯科も行っておりますのでご相談ください。

 

Q.薬を使わずに、ドライマウスを改善したいのですが、どうしたらいいですか?

唾液腺マッサージをお勧めします。
また、サラサラの唾液の分泌が盛んになるリラックスした状態=ご自身がリラックスすることも有効です