口腔癌についてもっと知ろう!第2弾 口腔癌の原因!
2021年11月03日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
口腔癌の原因について解説いたします。口腔癌は主に生活習慣や口腔内環境の悪さなどによる慢性的な刺激や傷が原因になります。具体的にどのようなものが原因になりうるのか見てみましょう。まず口腔癌の原因として考えられる不良な生活習慣とは
①喫煙
②過度な飲酒
③偏食による栄養のかたよりやビタミン不足
④歯磨き不足による不潔な口腔内環境
⑤唇や頬っぺた、舌などを噛む癖
などが挙げられます。続いて口腔癌の原因になりうる口腔内環境の悪さにはどのようなものがあるでしょう?具体的に見てみましょう。
①虫歯や歯周病を放置している
②不適合な修復物(詰め物や被せ物)
③合わなくなった入れ歯を我慢して使っている
④歯並びが悪い。歯が傾いている。
⑤繰り返される口内炎
などがあります。
最後に日本における口腔癌での死亡率が欧米に比べて高い理由として日本独特の社会事情について触れたいと思います。
①口腔癌の認知度が低い。
②乳がんや子宮頸がんのように他の癌に比べて検診システムが構築されていない。
③口の中の事は軽視されがちである。
以上のような事情により早期発見、早期治療が遅れてしまうことが最大の原因として考えられます。繰り返しますが口の中に異変を感じ2週間以上経っても治らない場合は躊躇なく歯科医院までご連絡ください。早期に治療介入することがその後の社会生活へのダメージを少なくする唯一の方法なのです。