エナメル質形成不全症とは?
2021年08月25日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
エナメル質形成不全症について解説いたします。
エナメル質形成不全症とは歯の一番外側にあるエナメル質の部分が歯が形成される過程でうまく作られずエナメル質に限局性の白斑や着色ができたり重度のものはエナメル質の表面が陥没し茶色く変色し欠けがみられるような状態になる場合のことをいいます。
乳歯にも永久歯にも見られその部分は歯の質が弱いため虫歯になりやすいということが言えます。ただしこの段階では虫歯ではありません。
エナメル質形成不全症の治療はエナメル質形成不全の状態が、限局性の白斑や着色だけの軽度のものならご自宅での歯ブラシを含め予防処置をしっかり行ったうえで定期的に歯科医院でフッ素を塗って虫歯になるのを防ぎましょう。しかし、エナメル質形成不全歯は上の前歯に出現する事が多く見た目が悪いため患者さん自身のご希望に応じて虫歯と同様の歯冠修復処置がおこなわれる場合もあります。歯に白斑や茶色く凹んだような状態が見られたならお気軽にご相談ください。