シニア世代に多い根面う蝕とは
2021年10月09日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
シニア世代に多い根面う蝕について解説いたします。根面う蝕とは本来歯茎の中に隠れている歯の根元の部分に虫歯ができる状態をいいます。
鏡で自分の歯をあらためて見てみると、若い頃よりも、歯が“長くなった”という感じを抱く人も多いのではないでしょうか?それは歯周病の進行によって歯肉が下がってしまったことが原因です。そしてこの露出した根元の部分はエナメル質が無く象牙質になっているので、虫歯になりやすいのです。これまで歯肉に隠れていた虫歯リスクの高い部分が露出し歯の根元に虫歯ができるこの状態を根面う蝕といい、シニア世代に特有の虫歯ということになります。糖分の高いおやつや飲み物のダラダラ食いの習慣を見直し高濃度フッ素入りペーストでの歯磨きをおすすめします。そして3ヶ月に1回のペースで歯科医院でのプロフェショナルケアを受けて虫歯にならないようしっかり予防していきましょう。