今日はなんの日?11月8日はいい歯の日です。
2021年11月07日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
今日がなんの日かご存知でしょうか?今日11月8日を「い(1)い(1)歯(8)」の語呂合わせで日本歯科医師会が1993年(平成5年)にいい歯の日として制定しPR重点日として国民へのさまざまな歯科保健啓発活動を行っております。そのほか歯に関連する日は
4月18日(よい歯の日)、6月4日(むし歯予防デー)などがあります。
事業としては笑顔の大切さを伝えるためのベストスマイル・オブ・ザ・イヤーでその年の最も笑顔の素敵な著名人を男女1名ずつ選出し、表彰しています。その他、新聞への啓発広告掲載や歯科診療所掲示用啓発ポスターの作成、シンポジウムの開催、テレビCMの放映などを行っています。当院では日頃から人生100歳時代に向けた歯科保健啓蒙活動として予防歯科の推進を積極的に行っていますが予防歯科がもたらす効果を日本と諸外国とで比較して見てみましょう。
まず予防歯科のために定期的にメンテナンスに通われる習慣のある方で80歳における歯の残存数との相関性は図のとおりです。80〜90%の人が予防歯科に通われているアメリカやスウェーデンでは17〜20本の歯が残っているのに比べ5%の人しか予防歯科に通う習慣のない日本ではたったの8本しか残ってないデータが示す通りです。8本ではかなり噛めるものに制限が出てきますが20本あればたいていのものは噛むことができるのです。
失ってはじめてわかる健康のありがたみと言いますが月刊プレジデントの調査でも高齢者に対し若いうちからやっておけば良かった事を列挙してもらったところ歯の定期検診を受ければ良かったが堂々の第1位だったのです。
歯の健康は歯だけにとどまらず全身の健康にも良いことがわかっていますが他にもこのような面白いデータがあります。歯の定期的なケアを行なっている人と行なっていない人での年間医療費の差です。
歯の定期的なケアを行なっている人ほど年間の医療費が下がるということですが48歳を境に医療費は逆転しており65歳で定期的なケアを受けている人は受けていない人に比べて15万円程安くで済んでいます。これは歯の健康が全身の健康に良い影響を及ぼしている証左になります。歯のケアを続けることは歯だけでなく身体にもお財布にも優しい結果をもたらすということがおわかりいただけたかと思います。
今日を機会に予防歯科を始めてみようという方大歓迎いたします。まずはお気軽に歯科医院の門をたたいてみてください。