口腔癌についてもっと知ろう!第5弾 レッド&ホワイトリボンキャンペーンとは?
2021年11月06日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
11/1〜11/30までを口腔癌検診推進月間として「レッド&ホワイトリボン」キャンペーンを展開していますが何故、レッド&ホワイトリボンなのかこのロゴマークの意味について本日は解説いたします。
口腔がんの炎症や病変部位の色は悪性黒色腫のような黒色を呈するものを除くとほとんどが赤色と白色であり、口腔癌のシンボルカラーとして赤と白を使ったロゴマークが制定されています。それは日本だけではなくアメリカでも口腔がんのシンボルとして利用されているのです。
何故、先進国の中でも日本が突出して口腔癌の割合が増え続けているのか、そして死亡率が何故高いのかを紐解くと日本では口腔癌の認知度が圧倒的に低く、乳がんや子宮頸がんなどのように検査体制が構築されていない事が原因として挙げられます。我々、歯科医療従事者は口腔癌の恐ろしさを充分、理解していますがレッド&ホワイトリボンキャンペーンなどを通じてもっと広く国民の皆様にも知ってもらわなければなりません。一部の地域においては市町村レベルの自治体と歯科医師会がタッグを組んで予算をつけ積極的に検診を推進しているところもありますがほとんどがそうではありません。ちなみにマハロ会本院、かみむら歯科矯正歯科クリニックがある越谷市では全国に先駆けて歯科医師会が市からの委託事業として口腔癌検診を積極的に行っていてその概要は以下の通りです。
検診期間:令和3年5月1日から令和4年2月15日まで
対象者:越谷市在住の40才以上の方(昭和57年3月31日以前に生まれた方)
検診費用:900円 ※住所や年齢が確認できるもの(保険証等)もご持参ください。
(越谷市ホームページより)
このような検診の仕組みが全国的に広がってくれば口腔癌での死亡率は減少してくるのは間違いありません。我々歯科医療従事者は口腔癌について個人レベルだけではなく行政や国に訴えていかないといけません。皆様も1年に1回は口腔癌検診を受けるようにしましょう。