妊娠中の歯やお口のトラブルとその対処法について
2021年05月04日
妊娠中に起こる歯やお口のトラブルとその対処法について解説したいと思います。
妊娠中に見られる歯やお口のトラブルには以下のようなのがあります。
① つわりなどで気分が悪く、歯みがきができない
② 食事の回数が増えて、汚れが溜まりやすくなる
③ 唾液が粘っこくなる
④歯肉に腫れや出血が出やすい
⑤冷たいものや熱いものがしみる
これらの症状には女性ホルモンが大きく関係しております。具体的に言うと妊娠中は女性ホルモンが急激に増加することで、プレボテラ・インターメディアという歯周病菌が増殖し、また血管の透過性が高まり、唾液の粘性が高まることで口の中の自浄性が低下します。また、つわりなどによる食嗜好の変化や歯みがきができない、食事回数の増加などによってお口の清掃が不足することなどによって、妊娠中はむし歯や歯周疾患のリスクは高くなるのです。
対処としては
妊娠中は、これまで解説してきたようにむし歯や歯周病のリスクが高くなることを意識し普段以上に気を付けてもらうことが大切です。
食事や間食の回数が増すので、食後の歯みがきやうがいをこまめに行うようにしましょう。
つわりの時には、できるだけ気分のよい時に歯みがきを行い、どうしてもみがけない時はぶくぶくうがいだけでもしっかり行いましょう。ヘッドの小さな子供用の歯ブラシを使うと口の中に入れた時の気持ち悪さが軽減されるので是非試してみてください。
食の嗜好も変わりますが糖分や酸性度の高い飲食物をだらだら食べることは控えましょう。
以上が妊娠中に歯やお口の健康を損なわないポイントです。リスクを理解して対応していく事は大事ですね。