子供の歯が虫歯になりやすいって本当?
2021年11月29日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
子供の歯が虫歯になりやすいって本当?って疑問について解説いたします。
それはズバリ本当の事です。何故虫歯になりやすいかといえば乳歯は永久歯に比べると歯の質がやわらかく、また歯の最表層にある硬いエナメル質も永久歯の半分くらいしかないため、いったん虫歯ができて歯が溶け始めると急速に進む傾向があるのです。また、これは乳歯に限ったことではなく生えたての永久歯にも言えることです。というのは見た目ではわかりませんが実は生えたての大人の歯は、エナメル質の構造が未成熟で弱く虫歯になりやすいのです。
これらの乳歯や生えたての永久歯を虫歯から守る有効な手段がフッ素塗布ということになります。虫歯になりやすい乳幼児期・学童期に歯医者さんで定期的に高濃度のフッ素を塗布してもらうことで、歯の質を強化することができます。またフッ素は虫歯になりかけのところを修復してくれたり、虫歯菌に対する抗菌作用もあるので虫歯予防にはとても有効なのです。
おうちで行うホームケアとしてフッ素配合の歯磨き粉を使用し、プロフェショナルケアとして定期的に歯医者さんで高濃度のフッ素を併用することで高い虫歯予防効果が得られます。虫歯リスクの高い時期にしっかりと予防し、生涯虫歯のない健康的な生活を目指しましょう!