歯の変色にお悩みの方へ
2021年03月05日
歯の変色について解説したいと思います。歯の変色と言っても歯の表面に色素が付くものと、歯の内部から変色するものがあります。
歯の表面に色素が付くおもな原因は
① 色素による着色(ステイン)
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーライス、チョコレートなどの飲み物や食べ物に含まれている色素が歯の表面に付着して沈着します。また、タバコなどの嗜好品によるニコチンのヤニなどが原因の着色も多く見られます。
特に、清掃不良の場合は歯石の上により着色がつきやすくなります。
②治療後の詰め物や被せ物の劣化による着色
前歯の虫歯治療に使われるレジンという白い詰め物やレジン前装冠と言われる保険の被せ物は時間の経過と共にに変色する性質があります。
③むし歯
虫歯は黒くてわかりやすいですが、むし歯のなり始めも歯の一部分がチョークのように白濁したようになります。
中から変色を起こすものとしては
①加齢による色の変化
歯の外側には透明なエナメル質がありその内側には少し黄色っぽい象牙質があります。歳をとると表面のエナメル質は少しずつすり減ってきて中の象牙質の色が透けて
見えるのでやや黄色味を帯びて見えるようになります。
①歯の神経を取ることによる変色
歯の中には神経がありますが、むし歯が進行し、痛みやしみが出てくると神経を取る処置を行う場合があります。その場合、時間がたつと歯は変色していきます。
③抗生物質(テトラサイクリン系)による変色
胎内にいる時、即ち、歯の形成期に母親がテトラサイクリン系の抗生物質を服用すると歯の色が変色することがあります。
自分では落としきれない着色汚れなどは、定期的に歯科医院を訪れ専門的な機械を使ってきれいに除去することをお勧めします。
さらに歯本来の色をより白くするホワイトニングやセラミック治療なども選択肢としてありますが、今、述べたように歯の色の変色原因には様々なものがあるのでどの方法が患者さん自身に合っているのかを歯科医院で相談してみましょう。