歯を修復する際の土台、ファイバーコアとメタルコアの違い
2021年09月21日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
虫歯治療の最終段階で被せ物をする前に歯を補強する土台の材質について解説いたします。一般的にはグラスファイバーポストで補強したプラスチックレジンの土台であるファイバーコアと金属でできたメタルコアの2種類があります。昔はメタルコアの使用が多かったのですが最近では、ほぼファイバーコアを使用することが多くなってきました。それはメタルコアに比べてファイバーコアのほうが材質的に優れている点が多いからです。では、メタルコアに比べてファイバーコアが優れている点とはなんでしょう?
①硬さや弾性が歯に似ているので歯が割れるリスクが低い。
②光の透過性があり審美性に優れている。特にオールセラミッククラウンを被せる場合、中の土台をファイバーコアにする事でより自然な仕上がりにすることができる。
③金属アレルギーなどの心配がない。
④歯茎の色を黒変させない。
等がメリットとして挙げられます。歯科治療で使われる素材は日進月歩で良いものが出ています。強度も審美性も兼ね備えたファイバーコア、当院では長く使う大事な歯の治療にファイバーコアをおすすめしています。