歯科心身症について
2021年06月04日
歯科心身症について解説いたします。歯科医院を訪れる患者さんの多くは痛みをとって欲しいという訴えを持ってご来院される場合が多くあります。ほとんどの場合が歯や歯茎に原因があってその原因を取り除いてあげる事で痛みが緩解してきます。
しかし、稀に原因が全く見当たらないのに患者さん本人は痛みを感じているという場合があります。患者さん自身は歯や歯茎、舌・口唇などの粘膜に原因があると強く思っていますが、その部位の治療しても症状は全くとれないのです。このようなケースは歯科心身症を疑う必要があります。
歯科心身症とは心理的・社会的因子による精神的ストレスがトリガーとなって症状をジャッキする病気のことで代表的な歯科心身症には口臭症、バーニングマウスシンドローム、舌痛症などがあります。このようなケースの治療は心身医学的治療を主体とする心療内科と連携しなければならない場合があります。歯科心身症が原因の痛みの治療はやみくもに歯科医院だけで治療を続けても解決できないことがあるのです。この事を頭に置いて治療をする側も受ける側も対応することが肝心です。