生えたての歯を虫歯から守るシーラントって?
2021年04月20日
生えたての歯を虫歯から守ってくれるシーラントについて解説したいと思います。
まずはじめに乳歯や生えたての永久歯は虫歯になりやすいということを知っていて欲しいと思います。
なぜむし歯になりやすいかというと歯の一番外側の部分は、エナメル質という体の中で1番硬い組織に覆われていますが生えたばかりの歯はこのエナメル質の硬さが弱い状態なのです。エナメル質はその後唾液中のカルシウムやリンを取り込んでだんだん強く硬くなっていきますが生えたばかりの歯はとても虫歯になりやすいので注意が必要なのです。特に、奥歯の溝の部分は汚れが溜まりやすく虫歯になりやすい部分なのでシーラントでの予防は必須と言えます。他にも虫歯のできやすい場所は歯と歯の間などもありますが、シーラントは歯の溝の部分を虫歯から守る方法とお考えください。
シーラントは、奥歯の溝をフッ化物により物理的に封鎖することにより汚れをつきにくくするばかりでなく再石灰化作用を促進するむし歯予防法です。大変、高いむし歯予防効果が認められており特にフッ素塗布との併用によってむし歯予防効果はさらに増加します。むし歯リスクの高い歯に行うと大変効果的なのです。
シーラントは削ったりしないので小さなお子様でも簡単にできます。まず歯をきれいに清掃し次に歯にシーラント剤がしっかり接着するように、歯の溝の部分にだけ酸処理するための薬品をつけ、暫く待ったのち水できれいに洗い流し、しっかりと乾燥させます。
最後にシーラント剤を歯の溝に流し込み、光を当てて固めます。固まったら、咬み合わせのチェックを行い、問題なければ治療終了です。
このように簡単な処置なのでお口にバキュームという水や唾液を吸いとる機械を入れられるようになれば小さなお子様でもできますので3歳くらいを目安に始めると良いでしょう。それまではフッ素塗布で虫歯予防をしておきましょう。最後にシーラントの欠点としては削って詰めているわけではないので取れやすいという事があります。3ヶ月毎の定期検診時にチェックしとれているところがあったら再度、シーラントをしなければなりません。お子さんをお持ちのお母さん、フッ素塗布とシーラントでかわいいお子さんを虫歯から守ってあげましょう。