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レアレア歯科 なぜなに相談室

虫歯になりやすい人とそうでない人の違いは口腔内細菌叢の違いにあった!

2021年10月26日

執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之

 

本日は虫歯になりやすい人とそうでない人の違いは口腔内細菌叢の違いにあった!というテーマについて解説いたします。確かにあまり歯を磨かなくても虫歯や歯周病になりにくい方っていらっしゃいますよね。どこに違いがあるのでしょうか?口腔内には、500〜700種とも言われる細菌が存在しそれらがコミュニティを形成しておりそのコミュニティのことを口腔内細菌叢と言っています。

口腔内細菌叢は腸内細菌叢と同じく外来微生物の侵入・定着を防ぎ、口腔の健康状態を保つ役割を果たす一方、虫歯菌や歯周病菌の割合が多い細菌叢を持った方だと虫歯や歯周病に罹患しやすくなります。この細菌叢の形成は3歳くらいまでにほぼ決まると言われています。本ブログでも何度かご紹介した通り生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌はいません。しかし生活の中で周りの大人の唾液を介して虫歯菌が赤ちゃんのお口の中に入って感染してしまいます。その危険性が1番高い時期が1.6〜2.6才という事もお伝えした通りです。残念ながらむし歯菌の感染を生涯にわたって防ぐことはできませんが、生まれてから3歳ぐらいまでの間にむし歯菌に感染しなければ、生涯にわたり虫歯になりにくくなる可能性があります。イメージで言うと赤ちゃんのお口の中では椅子取りゲームが行われており、善玉菌が多くの椅子を獲得すると悪玉菌である虫歯菌や歯周病菌が座れなくなって全体として良い菌叢が出来上がるというわけなのです。

生涯の虫歯リスクは3歳までが勝負と言えます。赤ちゃんの周りの大人達がご自身の口腔内環境を整え感染に対して配慮することが大事なのです。



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医療法人社団マハロ会理事長でアンチエイジングの専門医として東京、千葉、埼玉に大規模歯科クリニックを5医院運営、法人理念は「予防歯科を通じて国民の健康と幸福に寄与する」ことをスローガンとし「歯を健康にしてアンチエイジングを手に入れる方法「歯科革命3.0」など予防に関する書籍を執筆、現在は一般社団法人日中友好予防歯科協会理事長として中国での予防歯科の普及にも尽力している。