虫歯に良いおやつとは?
2021年11月18日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
本日は虫歯に良いおやつの選定について解説いたします。甘いものが歯にはよくないとわかっているけど、子どもが欲しがるおやつは甘いものがほとんど。子どもが喜びなおかつ歯に良いおやつって何でしょうか?
小さいお子さんにとっておやつは3度の食事で摂りきれない栄養を補う役割をはたします。そういう意味で言うとおやつが必ずしも甘いお菓子ではある必要はありません。おにぎり、サンドウィッチ、果物、野菜スティックなどでも良いわけです。イチゴやトウモロコシ、芋や栗など季節毎の旬な食材を取り入れると、季節感も出せておいしさもまた格別なものになります。飲み物も炭酸飲料水やジュース、スポーツドリンクなどより、牛乳やお茶がいいでしょう。また飲ませ方にも注意が必要でコップを使って飲めるようになったら哺乳瓶であげるのは極力避けてください。哺乳瓶であげると飲料水中の糖分がお口の中に長く停滞することになるので虫歯になりやすくなります、業界用語として哺乳瓶う蝕という言葉があるくらいなのです。
また、おやつに甘いものが絶対にダメだというわけでもありません。特に甘いお菓子は小さいお子さんは大好きです。甘いものでもおやつの選定に少し工夫をしてあげれば良いのです。キャラメルやキャンディー、ガム、グミのように食べるのに時間がかかるお菓子は、口の中に糖分が長く停滞するのでむし歯になりやすくなります。甘味成分にキシリトールを使ったものを選ぶといいでしょう。
パッケージの成分表示にキシリトールと書いてあり100%であればなお良いです。口に糖分が残りにくいといった点では、プリンやアイスクリームなどのサラリとした形状のものも良いと思います。要はおやつをダラダラと食べずに、決められた時間に決められた量を食べる。食べ終わったら歯をみがいたりお茶を飲んだりして、お口の中をゆすいで清潔に保つ習慣をつけられるとなお良いと思います。