顎関節症の治療は?
2022年01月12日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
顎関節症の治療法について解説いたします。まず最初に行うものは顎関節症の原因となっていると考えられる日常生活の中での行動や癖の改善や除去のための生活指導を行います。
具体的には、大きな口を開けない、硬いものや長時間の咀嚼は避ける、うつ伏せ寝や頬杖をやめる、姿勢をよくする、原因となっている楽器類を一時的にやめる、そして、特に強い心理的なストレスを感じる場合があればリラックスに努めるなどです。次に理学療法として患部のマッサージや湿布、レーザー照射などの物理療法と顎関節の筋肉や靭帯などの柔軟性を改善するためのストレッチや、開口量を増大させる下顎可動化訓練などの運動療法がありますがいずれにしても、医師の指導のもとに行うことが肝心です。
痛みの激しい急性期にはこれらの理学療法は避け消炎鎮痛薬を先行して用い痛みが少しやわらいでから行うと良いでしょう。その他に歯軋りが強い方には上の歯にマウスピースをつけるスプリント療法などがあります。
これらの治療の組み合わせによって顎関節症の改善を目指します。顎関節症でお悩みの方はお気軽にご相談ください。