8020運動の現状について考察してみました。
2021年07月10日
8020運動についてはご存知の方も多くなってきたど思いますがあらためて内容をご説明させていただきますと8020運動とは1989年(平成元年) 厚生労働省と日本歯科医師会が80歳で20本の歯を残して充実した食生活で健康的な人生を楽しみむために制定した運動です。
8020運動が始まった当時の状況は80歳で20本を達成しているのはわずか10%未満でした。運動が始まって約30年以上経過した現在では予防歯科が多くの方に浸透し、2016年に行われた調査では51.2%の方が8020を達成していることが報告されています。この点で達成率は改善していると言えると思います。
しかしながら一方で、高齢化が進み現在80歳以上の高齢者の割合は全体の約10%で8020運動がスタートしたころに比べるとおよそ4倍となっています。そのため、8020達成者の割合は増えているのに未達成者の絶対数自体は増加しているということがいえます。その点で歯がちゃんと残っていて元気なお年寄りが多くなったとはまだ言えない状況であると思います。医学の進歩で人間の寿命が延びている中、いかに健康寿命をそれに追い付かせるかが我々が目指すところです。
歳をとっても食べたいものを食べられて社会とコミュニケートし充実した人生を送るために欠かせない歯の健康、今からでもけっして遅くありません。是非はじましょう、予防歯科!