正しい磨き方でしっかり歯垢を落としましょう!
2021年09月06日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
本日は効果的な歯の磨き方を伝授いたします。歯みがきの目的はむし歯や歯周病などの原因となっているプラーク(歯垢)を落とすことです。その目的をきちんと果たすためには正しい磨き方で歯を磨くということが事が大事になります。では、正しい磨き方とはどんなものでしょう?
①適切な道具を使いましょう。
歯ブラシも大きさや形、毛の硬さ、素材など様々な種類のものがあり、歯磨き粉も薬用成分によって様々な効果のものがあります。どちらもその人の状態にあったものを選ぶ必要があるので出来れば道具はかかりつけ歯科医のおすすめのものを使用するのが一番良いかと思います。
また、長く使用すると歯ブラシの毛先が開いたりして汚れが落ちにくくなります。1ヶ月を目安に取り替えましょう。
②歯ブラシの持ち方と力加減
ペングリップといって鉛筆を持つような持ち方で毛先が広がらない程度の力加減でみがくようにしましょう。力加減は200gくらいが良いとされています。力を入れすぎると毛先が広がってしまい効果的に歯垢を落とすことができなくなります。
③実際の磨き方
まず、磨く順番を決めて1〜2歯を小刻みに20回くらいずつ動かして磨いてください。特に歯垢が残りやすい歯の溝の部分や歯と歯の間、歯の歯肉の境目などは念入りに磨きましょう。
④歯磨きにかける時間は最低3分間
歯は全部で親知らずを入れると32本あります。その全てを綺麗に磨くためには最低3分間は歯磨きしてもらいたいと思います。洗面台で3分間は長く感じると思うのでリビングでテレビを見ながらするのも良いでしょう。
⑤最後に歯間ブラシやフロスで仕上げ
本ブログでもたびたび言っているように歯ブラシだけでの歯垢除去率は歯磨きのプロフェショナルである歯科医師や歯科衛生士でも60%くらいにとどまると言われています。歯磨きの最後に歯間ブラシやフロスを使用する事によって一番歯垢が残りやすい歯と歯の間を綺麗にすることができます。
以上の事を守って毎日の歯磨きをしてもらえれば歯垢をしっかり落とすことができ虫歯や歯周病を予防することができると思います。ただし定期的な歯医者でのメンテナンスも忘れずに行ってくださいね。