歯周病を本気で防ぐには
2021年12月05日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
本日は歯周病を本気で防ぐにはどうすれば良いか解説していきたいと思います。
結論から申し上げるとプラークコントロールをしっかり行い、タバコや歯ぎしりなど不良な生活習慣を排除し、糖尿病などがある場合はしっかり内科的にコントロールされている状態にもっていくということです。歯周病の大敵は歯垢や歯石、バイオフィルムなど、虫歯菌や歯周病菌の集合体です。これがしっかり取り除かれていることをプラークコントロールされている状態と言いますが実際、プラークコントロールがしっかりなされている方は少ないのが現状です。「いや、わたしはしっかり歯磨きをしているから大丈夫」という方でも磨き残しはあります。我々、歯科医療従事者のようなプロでも歯ブラシだけでの歯垢の除去率は60%くらいということが定説になっています。磨いていると磨けているは違うということをまず理解しなければなりません。そこで重要になることが定期的に歯科医院でチェックしてもらい個人個人に応じた歯磨きの方法を教えてもらい日々実践することです。
プラークコントロールには歯ブラシの他、歯と歯の間を磨くデンタルフロス、歯間ブラシなどを使用し物理的に取り除いていきます。しかし、歯垢の段階なら歯磨きで除去できますが、粘着性の高いバイオフィルムや硬くなった歯石のような状態になるとご自身では除去できなくなります。そこは定期的に歯科衛生士による専門的な器具を使用して除去していきます。
歯周病を本気で防ぐためには、患者さんの協力がなければ成り立ちません。歯科医師と二人三脚で予防をしていき人生100歳時代をいつまでもご自身の歯で美味しく食事ができるようお手伝いを是非させてください。スタッフ一同、笑顔でお待ちしております。