喫煙は、お口の老化を10年以上早めます!!
2020年11月15日
第14回日本禁煙学会学術大会が、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで開催され、参加してまいりました。
日本禁煙学会では、医師をはじめ様々な職種の方が参加活動されておりますが、歯科医師の参加率は僅か1.4%にすぎません。
私はその少ない歯科医師です。
禁煙学会認定指導医の立場から禁煙の啓蒙にもっと力を入れて、本人だけじゃなく受動喫煙の問題にもフォーカスして、健康な社会の構築に貢献していきたいとと思います。
先日のブログに続いて「喫煙と口の健康の関連性」について、再度詳しく説明したいと思います。
喫煙は、虫歯と歯周病の進行を促進し、歯の喪失を早め、喫煙が口腔内の老化を10年以上早めると言われています。
喫煙者のお口の特徴
1.歯周病
喫煙は、唾液の分泌を抑制するため、唾液による自浄作用が減って、口の中が不潔になりやすくなります。
また、ステインやニコチンの付着により歯周病の原因となる歯垢や歯石が付きやすくなります。
さらに、ニコチンによる歯肉の血管収縮作用により血液の流れを悪くし、酸素や栄養が行き渡らなくなることで、歯肉の抵抗力は弱くなり、歯周病が進行します。
喫煙により歯周病の危険性は上がりますが、禁煙者本人だけじゃなく受動喫煙であってもその危険性は3倍になります。
2.口臭
喫煙者の口腔は、喫煙者特有のニコチンやタールの臭いがします。
また、歯周病の悪化と共に口臭は、悪臭となります。
3.歯肉の変色
喫煙により、粘膜にタールやメラニン色素を沈着させ、歯茎の色は黒ずみます。
4.がん
喫煙者は、口腔や咽頭がんの発生率が上がり非喫煙者の3倍で咽頭がんでは、なんと32.5倍です。