テトラサイクリン系抗生物質で歯の変色が!
2021年07月19日
こんにちは、本日はテトラサイクリン系抗生物質による歯の変色について解説いたします。
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テトラサイクリン系の抗生物質は以前は風邪薬のシロップとして一般的に使用されていましたが現在では、歯の形成期(0〜12歳)にテトラサイクリン系の抗生物質を大量に服用すると歯の変色が副作用として起こることがわかってきたため処方されることは少なくなっています。テトラサイクリンは日本では1960〜1970年代に多く使われていました。そのため、この年代に生まれ育った人にテトラサイクリンによる変色歯が多く見られます傾向にあります。
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テトラサイクリンによる歯の変色には黄褐色〜青みがかった灰色で縞模様を呈するものまで様々な病態がありますがいずれにしても歯の色が濃く変色しているので本人にとっては審美性が損なわれることによる心理的ストレスが大きいものと推察されます。テトラサイクリンによる歯の変色を治すにはホワイニング、ラミネートベニア、セラミッククラウンなどの方法がありますがそれぞれにメリット、デメリットがあるのでご自身にあった方法を歯科医師と相談しながら進めるのが良いでしょう。歯を削らずに行えるのはこの中ではホワイトニングだけですが効果は限定的です。ラミネートベニアやセラミッククラウンは綺麗に修復できますが歯を削る必要が出てきます。変色の程度によっても治療方法を考える必要があるのでお気軽にご相談ください。