年齢によって虫歯ができやすい場所が変わります。
2021年07月14日
年齢によって虫歯のできやすい場所が変わるということについて解説いたします。
若年者において虫歯が多く発生する場所は、奥歯では歯のかみ合わせの溝の部分、前歯では歯と歯の間です。しかし、高齢者においての虫歯の発生部位は変わってきて歯と歯茎の境目あたりの根元の部分に発症することが非常に多くなってきます 。これは年齢とともに歯周病により歯肉が下がってくることに関係があります。
歯茎が下がって歯根が露出すると歯根には虫歯に強いエナメル質ではなく虫歯に弱い象牙質が表に出てくるため弱い酸でも簡単に虫歯になってしまうということが根面う蝕を作る原因になってしまいます。ちなみに口内のPHは通常7程度ですが食事などで糖分を摂取するとPHは酸性に傾きpH5.5以下でエナメル質は溶け出すといわれています。しかし歯根露出部の象牙質においては、pH6.2程度でも歯が溶け出すといわれており歯根露出部においては弱い酸でも虫歯ができやすくなるというわけなのです。よって高齢者の虫歯の特徴として歯周病によって歯茎が下がったところに虫歯ができやすい理由がおわかりいただけたかと思います。