骨内に埋伏している親知らずの周りに嚢胞を形成することがあります。
2021年09月18日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
骨内に埋伏している親知らずの周りにできる嚢胞について解説いたします。
そもそも嚢胞とは口腔外科学会ホームページから引用すると、「身体のなかに生じた病的な袋状のものをいいその内側は上皮によって覆われており液状の内容物が入っています。口腔外科領域では顎骨内にできる嚢胞と口腔の軟組織に発生する嚢胞があり嚢胞はその成り立ちから、歯に関係あるもの(歯原性)と歯に関係ないもの(非歯原性)に分けられます。」とあります。
親知らずの歯冠の周りにできるものは含歯性嚢胞(がんしせいのうほう)と呼ばれ歯が発生する組織の上皮から生じる嚢胞で、その嚢胞腔内に埋伏歯の歯冠を含んでいます。痛みもなく全くの無症状に経過するのでお口全体を撮影するパノラマエックス線写真撮影を行った際に偶然に発見されることがほとんどです。
治療は嚢胞の摘出と原因歯の抜去を基本とします。親知らずの抜歯や嚢胞摘出は経験豊富な口腔外科学会認定医、専門医が多数在籍する当院までお気軽にご相談ください。(本記事は一部、口腔外科学会ホームページより引用させていただいております。)