口腔癌の事、もっと知りましょう!11月は口腔癌検診推進月間です。
2021年11月01日
執筆者:日本抗加齢医学会専門医 上村英之
本日は人生の楽しみである「話す」「食べる」「飲む」「味わう」などの人生の楽しみを奪いかねない口腔癌についてもっと皆様へ知ってもらいたくて解説いたします。先進国の中で口腔癌での死亡率が激増している国はなんと日本なのです。
その原因は何かと申しますと口腔癌に対する認知度が低い事により患者さんが口腔内に異変を感じてもすぐに病院にかからないことで発見が遅れたり、日本では歯科医院でも検診のシステムが恒常的に行われていないことから専門の基幹病院への紹介が遅れることにあります。検診が一般化している子宮頸がんなどと比べて死亡率が3倍近く違うのはまさに検診率の違いによる早期発見、早期治療ができるかできないかの違いといっても過言ではないでしょう。日本での口腔癌での死亡率は35.5%でアメリカの19.5%の約2倍という調査結果も出ており日本における口腔癌の患者数は、この40年間で約9倍、死亡者数は約5倍に膨れ上がっているのです。
このような現状を皆さまと共有し一人でも口腔癌で辛い目にあうことないよう広く周知活動を展開していく必要があります。一般社団法人口腔がん撲滅委員会(代表理事:柳下寿郎 https://www.oralcancer.jp/)では、「口腔がん」の認知度アップと予防(口腔がん検診受診)の大切さを伝えることを目的に、2021年11月『レッド&ホワイトリボンキャンペーン2021』を開催いたします。
本年、まだ「口腔がん・口腔内検診」を受診されてない方は、この機会に、ぜひ、お近くの歯科医院で受診してください。検診は1年に1回受けるようにしましょう。